⑮救児の人々

※この記事に最初に足を運ばれました方は、以下のリンク先を先に見てくださいませ(礼)

【サークルについて】
http://ginganovel.blog.jp/archives/6777896.html

【メンバー募集要項】
http://ginganovel.blog.jp/archives/13698622.html

【メンバー紹介】
http://ginganovel.blog.jp/archives/6809588.html

【参加・出展情報】
http://ginganovel.blog.jp/archives/14491612.html

【一本桜の会『企画・事業内容、支援企業、協賛者』】
http://ginganovel.blog.jp/archives/18830857.html

 メンバーその3こと今和です。

 ようやく6月に入りました。雨が降るのは仕方がありませんが、段々と暖かくなるのを感じると、夏ももう少しだと気持ちももち直します。

 そんな気持ちの私が今回紹介するのはこちら。
 熊田梨恵著『救児の人々』ロハス・メディカル(9784990346157)
 *今号からISBNについても掲載させていただきます。

 本書は著者と早産で脳性マヒを抱える2歳児の母である赤石さんとの対談から始まります。赤石さんは語ります。愛する人との不倫関係、25週での早産、予想もしない出産、家族への拒否感……。
 この第1章だけを読んでも、読者へ様々なことを考えさせる内容となっています。それは、偏に倫理観、生命思想に傾倒しているかと思われます。
 また、2章以降にも早産や障害児・者の家族と対談した記事が掲載されています。第11章では『「待つ」ことのできない義務教育』と題して述べられています。義務教育は個人の発達の程度に左右されず、例外を除いて、一律7歳になると施されます。そう、一律7歳になると、行われるのです。筆者と対談した直子さんはその点に困難さを抱えています。
 本著は実社会において埋もれがちな、あるいは意図して目を背けているであろう事柄について述べています。読むうちに胸を締め付けられ、手放したくなることもあると思います。ですが、どうかそこを堪えて最後まで読んでみてください。新たな生命価値観を得られると思います。