障害者殺しの思想

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みなさん、こんにちは。メンバーその3の今和です。

コロナの影響はまだまだ続いていますが、岩手は幸いにも感染者0が続いています。影響が少ないことは良いことですし、今後は他県とも協力し、よりコロナ撲滅の原動力となっていくことができればよいのではないでしょうか。

では、今回の図書を紹介します。

横田弘『障害者殺しの思想 増補新装版』現代書館、2015年
(ISBN:978-4-7684-3542-7)

なんとも物騒ですね。ですが、驚かないでください。ここでいう「殺し」とは、お手に取って読んでいただければ分かると思いますが、生命的・生物的な「殺し」や「死」というものではなく、社会的な「死」を意味しています。
「なーんだ、実際に殺すことじゃないのね」と安心したあなた! その油断が命取りです。では、障害がある人、とくに寝たきりで重度の知的障害があり、親やヘルパーの手助けがなければ生きていくことすらままならない障害児の母として、あなたはどうしますか。子どもの人生に悲観するでしょうか。そして、現実に殺してしまう可能性だって、なきしにもあらず。ですが、本当にそれは子どもが望んだことでしょうか。日本国憲法は、障害があろうがなかろうが、命を平等に扱っています。いえ、扱うように述べているのです。なのに、「障害があるから」という理由で殺害されるのはおかしくないでしょうか。裁判になると心神耗弱状態だったと弁護側は述べますが、心神耗弱状態なら殺人をしてもよいのでしょうか? 不思議です。法律を守るべき弁護士が日本国憲法を否定しているのです。
答えは本書を読んでいただければと思います。本書は読み手である方々に生命、倫理、哲学、医療、福祉、歴史、そして人としての立場から、様々なメッセージを発信しています。ぜひ、お手に取ってください。