モノクロ

※写真:Wikipedia「モノクローム」より

※この記事に最初に足を運ばれました方は、以下のリンク先を先に見てくださいませ(礼)

【サークルについて】
http://ginganovel.blog.jp/archives/6777896.html

【メンバー紹介】
http://ginganovel.blog.jp/archives/6809588.html

白と黒以外の色を失った街の片隅で
縮こまるようにしながら暮らしている
こころが真っぷたつに張り裂けるような
慟哭の刹那ばかりを感じ取りながら
ふたつの色だけが織り成す世界を
ヒカリを失くした虚ろな瞳で見ていた

わずかな白を塗り潰す闇の漆黒は
いつしか僕の脳みそすらも喰い破る
さだめられたことを繰り返すばかりで
なにも前に進むことをしようとせず
鬱々としたいまが連なり重なっては
僕をひとつのパラノイアに仕立てる

僕の世界とはいったいなんだろうか
昔からずっと探していた気がするけれど
外はゴミだらけできれいなものはない
むしろ非情なひとびとの声ばかりが
ちぎれてしまったこころに傷をつけ
近未来を創造することを妨げるのだ

これがきっと僕に課された生き方で
それ以上を望んではいけないのだろう
頭が狂っているのかもしれない
胸が爛れているのかもしれない
だけど答えはずっと闇の中のままだから
仕方なくゴミ漁りをしているだけなのだ

理想すらも喰らって芽吹いてゆく病は
名前すらも与えられない虚しさに
誰かの存在を見いだしたのかもしれない
白と黒だけの世界の片隅のあたりに
ほんの一瞬だけの紅色が灯るその時
この思いは少しでも許されるのだろうか